のまどのまど

音楽や芸術について、気ままに書いたり描いたりする雑記ブログです。

うつ病体験記。

うつ病がぶり返しました。

と言っても、いくらかましになったんですが。

せっかくなので、備忘録的に、ぶり返している現状を書いていきます。

 

異常に眠い日々

過去記事の「社会人一年目でうつになった話」でも書いた気がするんですが、睡眠がコントロールできなくなりました。

 

blanc-nomade.hatenadiary.com

blanc-nomade.hatenadiary.com

 

 もう四六時中眠い。どれだけ睡眠時間を確保しても寝足りない。

仕事中も眠いし、運転中も容赦無く眠くなります。

気がつくと中央線越えかけてたり…。こわい。

休みの日は何かしようと思う間もなくずっと寝てました。

お医者さん曰く、「エネルギーが切れてるから、貯めてるんだ」そうです。

 

食欲がなくなる

典型的な症状かもですが、食欲がなくなりました。

おやつもいらない。

特にダメになったのが、白米です。

匂い嗅いだだけで気持ち悪くなる。

というか、想像しただけでなる。

今もなってる。

 

「つわり」かよってわたし含めてみんな思ってる。

本物は当分の間縁がないと思いますが、こんな感じなんだろうなぁ…。

 

あと、常に内臓がぎゅうううってなってます。

なんかこう、握りつぶされてるみたいな。

 

自殺願望っぽいのが芽生える

いかにもですよね。

でも、今まで抱いたことなかったんですよね〜。

わたしにとって、自殺っていうのは究極の「自己愛」なので、思うことが気持ち悪くてしょうがなかったんですが。

 

漠然と、生活苦しいし、先も不透明だし、家族に迷惑かけてるし…、わたし、いない方が良いよね…。というかいなくなりたいな。死んでみようかしら。

怖さとかもなくて、自然の成り行きで死んだ方が良いな、っていう感じ。

 

酷くなる前にお薬飲んだのでなんとかなったですけど。

割と自然に死にそうになるので驚いた。

なるほど、みんなこうやって自殺するんですね。

 

思考に靄がかかる

考えがまとまらなくなります。

まとまらないし、脳の周りに靄や膜がかかった感じがして、自分自身の思考なのに、うまく把握できない。

そのせいか、発語も少し不自由になりました。

こうやって文章にするのは割と大丈夫なのだけど、発声を伴うのは難しいですね…。

口だけ開けて、「…ぅぁ…」みたいなことばっかりです。

 

少し考えては、それが散って、また考えては散って…。

違う、違うと頭の中で思うたび、首を小刻みに振るんです。

痙攣したみたいになってるし、自分でも「(またやってる)」と思うんですが、ついやってしまう。

考えることが大好きなので、これはかなりきついです。

 

そして現在、治療継続中

ドクターストップがかかったので、今はお仕事を休んでいます。

一週間ほど休んで、経過観察。

今の職場は上司に恵まれてるので、理解を示してもらい、ゆっくり治すように言っていただけました。ありがたい。

 

お薬が一種類増えて、少し落ち着いています。

 

時折、心臓がひやっとなって、どうしようもなく自分が嫌になることがあったり、衝動的に手を噛んだりしますが、なんとかなってます。

こうやってブログも書けてるしね。

 

これからも、経過をこうやって記事にしていこうかな、と考えています。一番身近なネタが「うつ病」ってどうなの?って感じですが。

 

うつ病は症状の個人差が激しいと思っているので、みんながみんな、というわけではないですが、一例としてお付き合いいただければ幸いです。

 

 

お疲れ様でした。

それでは、また。

速読は本当に効果があるのか(必要なのか)?

みなさんこんにちは。

最近本屋に行くと、ビジネス書のコーナーに必ずと言って良いほど「速読」をテーマにした書籍が置いてあります。

曰く「年に500冊読める!」、「月50冊読める!」などなど。そして著者は速読を専門(?)に教えている講師の方々。

 

なんとも言えないモヤモヤがあったので、速読と多読についていろいろお話ししていきます。

 

速読の効果とは?

一番の疑問はこれだと思います。

「結局のところ、早くたくさん本を読めると、何が良いの?」と言うことですね。

私なら、「どんな種類の本を対象にしているのか?」も気になりますね。

 

で、速読の効果なんですが、「早くたくさん本が読める」だと思います。トートロジーっぽいですが、結局ここに終始するのではないでしょうか。

 

どう言うことかと言うと、速読本(速読を推奨している、教えている本)の著者は大抵「速読の講師」です。

つまり、速読ができるようになった結果、速読を教えることができるようになった、と言うことなんですね。

 

ゲスの勘ぐりをすると、本来は何かしらの勉強のために速読を身につけたんでしょうけど、果たしてその方面では能力が足りなかった(職を得ることができなかった)ため、転向先として講師になったのではないかと…。

 

これって、速読が役に立ってないと思うんですよ。

何かの目的のための手段が、いつのまにか逆転して手段の目的化が起きている。

別に速読である必要はなくないですか?

 

せっかく山のような数の本を読んだのに、そこから得た知識は脇に置いて、手段について教えている。

知識の持ち腐れだと思います。 

 

目的なき速読は毒になる

強い言葉を使ってみました。

オサレな隊長さんなら、「弱く見えるぞ」と言ってくれそうです。

 

でもこれは至言だと思っていて、

①何か目的のために大量の本を短期間で読まなければならなくなった。

②なおかつ、①の本を短期間で読み終える必要がある。

と言う条件の場合のみ、速読って有用になってくるのではないでしょうか。

 

ビジネスマンとして速読できた方が良い、と言うのは、私の目にはいささか浅薄に映りますね。

そんな理由で「速読練習本」と言う二律背反な書籍に手を向けるくらいなら、読みたい本を時間かけて読んだ方がましです。

 

いたずらに蓄積した知識を一体どうしようと言うのでしょうか。それも断片的な知識を。

 

速読の適所は…

あまり辛く当たっても速読信奉者の方に怒られそうなので、私が思う「速読ができたら良いな」と言う状況を説明しておきますね。

 

「特に今後使うかわからないけれど、とにかく大量のビジネス書籍を読みたい」

 

以上です。

このくらいしか思いつかないんだよなぁ。

 

結局のところ、速読というのはビジネス書のようなある程度ライトな読み物に対してしか効力を持たないんじゃないかな、と思うわけです。

 

しっかりした、信用に値する本は、一語一句に非常に気を使って書かれています。

なんども推敲を重ねた上で、世に出ています。

速読というのは、この過程を軽んじる行為ではないかと思うんですね。

 

たくさんの本を読むこと

速読に付随するのが「多読」です。

けれど、多読についても疑問が出てくる。

 

ショーペンハウアーという哲学者は読書について

「他人の頭で考えること」だと言っています。

つまり、他人の思考の過程を読書を通してなぞる、ということですね。

 

そして、他人の頭で考える習慣がつくと、徐々に自分自身で考える力を失っていく。

このようにも言っています。

 

もちろん、多くの本を読むことは人生を豊かにしてくれます。これは間違いないです。

ですが、目的なくただ数をこなして、そのエッセンスだけを蓄積していくと、それに満足してしまいます。

他人の思考をなぞるだけなら、多読も毒でしかないと思います。

 

読書について

読書で大切なのは、しっかり噛んで飲み込む、ということだと思います。

早食いしても、栄養は十分に吸収されません。

丁寧に読み込んではじめて、本の内容が自分の血肉となるのです。

 

とてもじゃないですが、私はベルクソンドゥルーズレヴィ=ストロースの著作を速読しようとは思わないです。

 

ということで、速読について思うことを書いてみました。

なんとなく、速読が書物や著者を軽視している感じがしたので、厳しめの書き口になりましたが…。

 

 

お疲れ様でした。

それでは、また。

失敗者として、ささやかながら、就活について

昨日リクルートスーツを着てバスを待つ女性を見かけました。

もう就活の時期なんですね…。

私にとっては、未だに忌まわしい記憶ですが…。

 

と言う訳で、ささやかながら、就活について思うことを書いていきたいと思います。

就活生の方は、こんな奴もいるんだ程度に思っていただけたら。

鬱屈した思いを抱えてらっしゃる方の気晴らしになればと思います。

 

就活における「強み」と言う呪縛について

自分の強みってよく就活の時に研究したりしませんか?もしかしたら、最近はストレングスファインダーとも言うみたいですが。

これ勘違いしやすいんですが、強みと言うのは、あくまで手札の一つですよね。

なんとなく、こう言う性格だから、ああでないと「いけない」と考えてしまう。

例えば、慎重で落ち着いてる、とかだと営業は向いてないな、とか。

 

経験から言えばそんなことは全くないです。

営業に身を置いていたんですが、同期にも上司にも引くほどいろんな性格の人間がいました。

慎重に一つづつ駒を進めていく人もいれば、大胆にぶつかっていく人も。

 

強みはアピール材料

結局のところ、やりたいことがまずあるのが大切なのかなと。

やりたいことがあって、その職種なり企業なりに自分を売り込んでいく時になって初めて、強みを手札として使うべきです。

私の場合は、職業選択にこれを使ってしまったのが失敗要因の一つですね。

 

…え、みんなアピール材料にしてんですか?

じゃ私だけですかね…。

 

就活浪人と言う選択

みなさんはどうして今頑張って就活してるんですか?

何か明確な理由があって、今年中に決めなきゃいけない場合(恋人から結婚を迫られている、就職しなければ家業をつがされる、指を詰められるなど)はまぁ、仕方ないですが、特に理由もないのになんとなく周りに合わせて就活しておるそこのあなた。

何より、進路がイマイチ決まっていないあなたです。

 

一年延長してみてはいかがでしょうか。

すごく抵抗あると思います。

私の周りも自ら望んで就活浪人した人はほとんどいませんでした。

 

みんな、何かに追われるように就職していきました。そして私も。

 

やりたい仕事があるならば、全力で就活してください。後悔しないように。

夢に向かって頑張れることは、何より素晴らしいことです。

 

ですが、夢がないのに頑張ったって、多分後悔しますよ。

少なくともここに一人、大いに後悔した人間がいます。

 

もう一度。

一年延長してみませんか?

 

まずは落ち着いて、自分とお話してみてください。

あれが好き、これが嫌い。

あれが得意、これが苦手。

と言うかよく考えたら、これやってみたいんだよね。

とか。

時間をかけることではっきり見えてくることもあります。

それは目的地だけではなく、道のりであることも。

 

道が見えてから歩き始めても、遅くはないと思うんです。

急がば回れとも言いますから。

 

自分に嘘をつかない

何より避けて欲しいのは、自分に嘘をつくことです。

ほんとは就活する理由が見つからないのに、なんとなく自分に言い訳して就活して。

内定決まったら、無理やり仕事にやりがいを見つけて。

 

私です。

本当に苦しかったです。

あなたにはそんな目にあって欲しくないです。

 

あなたの夢はなんですか?

その就活は本当に必要ですか?

それをあなた自身が認めていますか?

 

別に人に言えなくたって良いんです。

あなたを一番理解してあげられるのは、あなたしかいないんでしから。

自分の声に耳を傾けてみてください。

 

バイトでもなんとかなる

と思ってます。

幸か不幸か、現代日本は割と豊かなので、よっぽどのことがない限りは死ぬことはないと思います。少なくとも。

(私自身は死ぬほうが難しいとすら思っています。)

 

一年ブランクができるのは生活面で不安かも知れません。

正直不安ですよ。

就職していた頃の半分くらいしか収入ないし。

 

でも、きっとなんとかなると思います。

だって、あなたが選んだ道だもの。

逆に言えば、ブランク作る覚悟で延長したのだから、そのくらいは受け入れるべきです。

だから、なんとなくで延長したらダメですよ。

ちゃんと考えて、あなたの意思で決めてください。

 

多少生活が苦しくとも、自分を騙して生きるよりもストレスは少ないんじゃないでしょうか。

 

今日び第二新卒とか大学中退者とか珍しくないです。

バリバリのビジネスマンでもそう言う人たくさんいると思います。

 

終わりに 〜将来と就活〜

とまぁ就活に関してネガティヴなことをつらつら書いてみました。

ちなみに就活が良くないわけじゃないですよ。

なんとなくで就活する、と言う行為が良くないのです。

 

個人的には、就活はもうしたくないんですが、結局またすると思います。

転職とかするだろうし。

 

思い違いして欲しくないのは、就活は「将来」の要素の一つ、と言うことです。

あくまで一つ。

有名企業に就職できても、それで将来が決まることはないです。多分ね。

なんか良いことあるかも、くらいじゃないですかね…。

 

大切なのは、あなたが何を望むのか。

それをあなたは認めてあげているのか。

だと思います。

 

せめて、この時期を振り返って後悔する、私のような人間が減ることを願っています。

 

ささやかながら、就活について。

 

 

お疲れ様でした。

それでは、また。

 

 

 

 

 

みずちの腹は少女に似て。

みずちの腹は少女に似て。

    その口の柘榴の色は、きっと少女の心臓の色。

    水を弾く密な鱗は、未熟な彼女の硬さを思わせる。

    とぐろを巻く姿は、その場にとどまるために疾走する赤の女王。

それはおそらく明日の彼女。

 

潰した柘榴を彼女が口にする時、ひとかけらの種がこぼれた。

    それは重力を感じさせながら地面に落ちた。

 

季節を巡れば種は芽を出して。

    大きく育ったその樹にはみずちが巻きつくだろう。

 

少女に差し出す柘榴を選ぶために。

 

あだむといゔに知恵の実を与えたみずちは果たして雄だったか。

 

みずちは少女に柘榴を与える。

    その実に似た心臓の彼女に。

 

みずちは少女に柘榴を与える。

    やがて己になる彼女に。

 

真っ赤な舌を覗かせながら、喰べてごらんと唆かす。

 

みずちの腹によく似た少女に。

蔵に棲む鳩

       薄灰色の光を 

             鈍く通す羽の  

        寄り集まったうでを拡げて わたしは

            地球 の引力にうなだれて捕らえ られており

     その時左眼の端 

         から   景色を閉じこめた虹 色がひっそり

              とすじになって頬 

                  を往った

         白く塗られた壁  の剥がれ かけた蔵が

          わたし  のほうに影を濃く  し ていくよう

              に雲が見せている

          如才なく渡る風   の温度が

             わたしのりんかく 

             を逆なでて いくのをただ感じて いて

 

続・新卒一年目で鬱になった話。

この記事は前回の続きです。

 

blanc-nomade.hatenadiary.com

 

文系院卒、会社アレルギーを自覚

前回の通り、周りの目や自分自身の羞恥心のために社会人デビューを決意した私。

入社式で早速居心地の悪さを感じます。

 

「なんかみんなギラついてんなぁ…」

 

私の周りにいるのは、ちゃんとした動機を持って入社した、やりたいことがあって入社した同期たちばかりでした(もちろん、私以外の全員ではなかったでしょうが)。

 

きっちり決めたお化粧にスーツ、髪型もバッチリで…。

入社前研修で仲良くなったのか、すでに和気藹々とした雰囲気を放つみなさん。

いささか、いやかなり、根暗インキャの年増には辛い。

 

数日前までは完全個人プレーで好き勝手やっていたものですから、同期の結束!とか言われてもよくわかりません。

 

何より、「社会の一員として、会社の顔となる云々」と言う文言。

 

今まで散々甘えていた「社会的地位」が、こんなにじっとりと身体にまとわりつくとは思いませんでした。そして、それを心から嫌がっている自分がいることも。

 

「組織に組み込まれる」ことがただ恐怖でした。

 

「(無理無理無理無理カタツムリ…)」

入社式からしばらくは研修の毎日。笑顔、お辞儀、挨拶など、ビジネスマナーを教え込まれたり、研修合宿で会社運営や営業のロールプレイングをしたり…。

地方の出身なんですが、入社式からずっと東京に缶詰でした。

 

「人財」とか「気づき」とか「学び」とか、役員の講話を聴いてどうだったとか…。

 

本当に嫌だった。なんであんなに嫌だったのかよくわからないんですが…。

 

ちなみに、この頃(入社一ヶ月くらい)の時点ですでに、夜中に何度も目が覚めたり、身の回りや趣味のことが手につかなくなることが増えていました。

 

新卒院生、配属先が決まる。

私の会社は子会社で、同期は割と田舎出身の子が多かったです。

そのせいか、面談の際に、みんながみんな「東京は嫌です!」と言っていたらしいんですね。

私の時は「東京どう?」って聞かれたから、「まぁ、良いところですよね」って答えたわけです。全く知らない土地で働くよりも、ある程度住んで慣れている土地の方が良い、とも言いました。

 

頭の中では、まず地方に飛ばされる → そこで経験積む →都市部に配属

→地元に帰る って言う流れを想像していたのです。

 

 

やってきた勤務先発表の日。心なしか同期たちも浮き足立ってる。地元の話が多かったかな?一種のお祭りみたいな。

 

そして始まる社員名の読み上げと勤務地発表。一人、またひとりと名前が呼ばれていきます。

 

いよいよ私の番!さてどんな辺境の地に飛ばされるのかしら〜。

「XXXX会社所属、乃窓 羊! 〇〇〇〇東京支社!!」

 

東京支店

 

とうきょうしてん

 

トーキョーシテー

 

(嘘でしょ…?)

 

 

こうして私の東京滞在は延長戦に入ったわけであります。

 

ここから先の日々はみなさんご存知の「ザ・東京」の生活でした。

 

某「プロブロガー」?「アフィリエイター」?の何某さんがたった一年で消耗してしまう世界が口を開けて待っていました。

 

 

会社と家の往復の日々

東京の生活自体には、研修期間にあらかた慣れていたんですが、やっぱり研修と配属されてからは微妙に感覚が違うわけです。

 

自分で言うのもなんですが、割と真面目で自分の意見を言得たりするので、それなりに期待されておったように思います。

 

職種はいわゆる「営業職」「サービス業」に分類されるものです。お客様の生活を豊かにするために、いろいろなサービスを提案したり、何か問題があった時にはお客様の代わりに業者とやりとりしたり…。

 

この職種全般に言えることかもしれませんが、「お客様ありき」なのでどうしても受動的な動きがメインになります。呼ばれていく、とか問題が起きてから対応する、とかね。

 

するとどうなるかと言うと、生活がお客様に振り回されます。

私は結局、本格的に業務が始まる前に辞めちゃったんですが、上司の方々には真夜中に呼び出されたり、休日にわざわざ出向かなきゃいけなかったり…。

 

全然休めなかったです。

帰りも遅くなる、もともと疲れやすい、休みが少ない。

 

私の生活範囲はどんどん狭く、乏しくなっていきました。

厄介だったのは、職場の人たちはとても親切で優しかったことです。ちゃんと指導してくれて、サポートもめんどくさがらずにしてくれて…。環境は恵まれていたと思います。

 

おかげで、はっきりとした原因がわからないまま、徐々に蝕まれていきました。

 

まず、眠れなくなりました。

全くと言うわけではないけれど、寝つきが悪くなり、夜中に目覚めることが多くなり、自分で睡眠がコントロールできなくなりました。

これが結構重要な指標になると思います。

 

次に食欲が無くなります。

私の場合は、食べられなくなる、と言うよりも食に関する興味が無くなりました。

毎日同じものを食べても何も思わないし、お腹空いていてもなんとなくで食べなかったり。

逆に、常に何か食べてないと落ち着かないこともありましたね。

要するに食生活がとっても乱れました。

 

わかりやすい異変としてはこの二つが大きいんですが、もう一つ、見えないけど非常に大事なのは「自己決定ができるかどうか」です。

これは性格によってわかりにくいこともありますが…。私もその類です。

 

とにかく物事についての判断・決定ができない。本当に些細な、それこそご飯をどうするか、休みの日に外出するか、この本を買うかどうかなども全く考えられない。自己決定に関する思考回路がなくなったみたいに。

 

そんな生活が数ヶ月続いていました。家族や友人に調子を尋ねられても、「ぼちぼち」としか答えませんでした。自分がどんな状況なのかもわからない。

 

 

気がつくと、鬱だった

ある日、朝目がさめると、会社への行き方がわからなくなっていました。

よくわかりませんよね…。自分でもそう思います。

 

でも、本当にわからなくて、どうやってベッドから出ていいのか、どうやって着替えたら良いのか(そもそも着替えるとは?)、家から出て、どうやって会社に行ってたんだっけ…?

 

わからないわからないわからない……。

 

かろうじておかしいと思えた私は、なんとか会社に連絡を取ります。

「体調が悪く、病院に行くので遅れます」と。

少し冷静になっていたので、スーツに着替えることはできました。

 

(しっかり治せ、と上司からお休みの命令が出ましたが)

 

その後、精神科に連絡しその日のうちに診察を受けました。

ここら辺の判断ができたのは、大学時代にも鬱になったことがあったからですかね。

 

 

 そして無事に鬱と診断された私は、会社に報告し、しばらくのお休みと傷病手当をいただくことになりましたとさ。

 

ここでも、上司が取り計らってくれて、いろいろ手配してくれました。

やっぱり人間関係には恵まれていたと思います。

 

 

 と、言うことで鬱になったところまで書けました。

結局何が原因だったのかわからないので、「いろいろなことが重なりまくった」としか言えないんですよね…。

今も東京好きだし…。

 

もし最後まで読んでくださった方がいらっしゃったら、途中の自身に起こる異変を気に留めてもらえたら、と思います。

当然症状の現れ方は個人差がありますが、おおよその傾向としてあるのではないかな、と考えています。

 

 

この後のお話は、また気が向いたら書きます。文章量すごい。

みなさんは、ぜひご自身の声に耳を傾けてあげてくださいね。

 

それでは、また。

お疲れ様でした。

新卒一年目で鬱になった話。

みなさん、鬱になったことありますか?

「もうまぢウツだわ〜」みたいな気分としての鬱ではないですよ。

 

お医者さんにかかって、診断書に書かれる方のやつです。

ストテス社会と言われて久しいこんにち、案外なったことある人いるんではないでしょうか。

 

私はタイトルの通り、新卒・新入社員の半ばで鬱になりました。

と言うか今でも通院と投薬を続けています。

今回は、そこらへんについて、いろいろお話していきますね。

 

この時期、五月病やら業務の本格化なんかで悩んでおられる方も多いかと思います。

少しでも、気持ちの整頓の参考になれば、嬉しいです。

 

 

文系院生、就活事始

文系院生、現実にぶつかる

私は大学卒業後、大学院に進学しました。卒論で扱った研究内容をもっと深めたい、と言う思いも当然ありましたが、「社会に出るのはちょっと…」と言う気持ちで大学生活の延長戦を望んでいた気持ちもありました。6対4くらいですかね…。

 

個人的な人間像としては、周りの同期から「働いてる姿が全く想像できない」と言われ続けていた(実は今もたまに言われる)くらい、浮世離れして、研究に没頭していました。バイトはしていたんですけどね。

 

大学院に入院()してからは、それはもう夢のような日々でした。毎日まいにち音楽のことを考えて、インプットとアウトプットを繰り返す…。教授や先輩、同輩後輩と議論する…。

いや、本当に入院してるみたいな生活だったかも…。

 

そんな生活を二年間続けていました。教授からも、「俺やお前みたいなのは社会不適合者だから、普通に働けるわけがない」と言われる始末(実際そうだと思う)。

その言葉に安心していたのか、「どうせこのままなんとなく行くやろ〜」みたいなよくわかんないテンションで、二年目半ばまで悠々自適、本能の赴くまま知的欲求を満たしていました。

 

ところが、現実は確実に距離を詰めてきていて、気がつけばすぐ後ろにまで迫っていました。

度々訊かれる言葉、「進路どうするの?」

 

「……」

焦る私。うろたえました。

 

単位は全部取ってたので、あとは修論をあげるだけ。だから、あえて修論を提出せずに一年間生き延びるのはどうだろう。とか、卒院はするけどフリーターとしてしばらくやってみようか。とか、考えていたわけです。

 

ただ、ここが私の弱いところだったな、と今になって痛切に感じるのですが、どうやら私は「社会的背景」が「安定」していないと不安で仕方ないみたいなんですね。

これまでの人生は、常に「学生」と言う背景(地位)があったから感じなかったんです。

留年やフリーターとして社会的地位が「空白」になってしまうことを、無意識化ですごく嫌ったようで(思えば大学もこんな感じで決めていた)。

 

要するに、一切合切投げ捨てて夢を追いかける、なんてこと、恥ずかしくてできなかったわけです。人生の後悔の一つです。

 

結局なんとなく、本当になんとなく、「就活するか…」と重い腰をあげることになりました。

 

文系院生、就活に喘ぐ

とは言うものの、その時(確か8月でした)まで全く就活や進路についての準備をしていなかった私。教員免許や学芸員資格も持ってないし、公務員試験なんかも受けたことありません。つまり、おおよその方向性として一般企業へ入るしかありませんでした。

 

進路相談に行き「え、今からですかwww?」みたいな感じで迎えられ、よく分からぬまま相談をし、企業を勧められ、説明会に行き…。と言う就活事情だったわけです。

 

ちなみに、文章を書くことに関してはそれなりに自信があったので、小論問題とか、志望動機なんかを書くのは容易かったです。相談員からも「直すところがない」と評価されてました。

 

ですが、現実はそう甘くはなく、ポツポツと応募してはバッチリ落とされるを繰り返します。

まぁ、全くやる気なかったですしね…。

めんどくさいよ〜。

楽器吹いて音楽のこと考えて、絵を描いてたいよ〜。

と思っていたわけです(最低)。

 

そんなある日、ある企業の説明会が学内であると言うことで、相談員に勧められました。「やった感出すため」に参加することを決める私。

 

 

文系院生、サシ説明会参加

参加者は、私だけでした。

 

「……」

広い会議室の隅っこで向かい合う私と担当者。

始まるマンツーマン説明会。

帰りたい私。

 

担当者も私だけで油断したのか、いろいろな話をして、それなりに盛り上がります。

そして放たれる一言。

「君、すごく感じ良いから面接受けに来ない?」

「……」

 

数日後、私は面接を受けに県外に出ていたのでした。

文系院生、面接突破

面接会場にいたのは、私ともう一人だけ。

大丈夫かよ…と思いながらも説明会と同じ担当者の面接を受ける私たち。

 

改めて始まる会社説明。

開始早々船をこぐもう一人。

空気を読んで担当者の注意を引きつける私。

 

終わる説明会(兼面接)。

「まぁ、君たちならいけると思うけど、次の面接受けてね」

「……」

 

あとはトントン拍子で最終面接 in 東京。

適当に終わらせて、楽器屋巡りをして帰った私ですが、

数日後には採用通知が届いていました。

 

なんで採用になったんですかね。

その業界では割と大きな会社で上場もしてたんですけど…。

ちなみに船こぎ君も受かってました。

 

 

正直に言うと、採用が決まった瞬間に私が思ったのは、

「捕まった…」

でした。

 

落としてくれれば、就職浪人としてまた一年間やっていけるのだけど。でも、空白の期間ができるのは怖い。

結局私は内定を受けることにしました。

 

「また大学行きたいから、そのための資金集め!」と自分に嘘をついて。

 

そして私は数多の社会人として世の中に放り出されるのです。

 

 

長くなりすぎましたね…。

まだ鬱になってない…。

 

次回は、ちゃんと鬱になります!

 

それでは、また。

お疲れ様でした。