のまどのまど

音楽や芸術について、気ままに書いたり描いたりする雑記ブログです。

新卒一年目で鬱になった話。

みなさん、鬱になったことありますか?

「もうまぢウツだわ〜」みたいな気分としての鬱ではないですよ。

 

お医者さんにかかって、診断書に書かれる方のやつです。

ストテス社会と言われて久しいこんにち、案外なったことある人いるんではないでしょうか。

 

私はタイトルの通り、新卒・新入社員の半ばで鬱になりました。

と言うか今でも通院と投薬を続けています。

今回は、そこらへんについて、いろいろお話していきますね。

 

この時期、五月病やら業務の本格化なんかで悩んでおられる方も多いかと思います。

少しでも、気持ちの整頓の参考になれば、嬉しいです。

 

 

文系院生、就活事始

文系院生、現実にぶつかる

私は大学卒業後、大学院に進学しました。卒論で扱った研究内容をもっと深めたい、と言う思いも当然ありましたが、「社会に出るのはちょっと…」と言う気持ちで大学生活の延長戦を望んでいた気持ちもありました。6対4くらいですかね…。

 

個人的な人間像としては、周りの同期から「働いてる姿が全く想像できない」と言われ続けていた(実は今もたまに言われる)くらい、浮世離れして、研究に没頭していました。バイトはしていたんですけどね。

 

大学院に入院()してからは、それはもう夢のような日々でした。毎日まいにち音楽のことを考えて、インプットとアウトプットを繰り返す…。教授や先輩、同輩後輩と議論する…。

いや、本当に入院してるみたいな生活だったかも…。

 

そんな生活を二年間続けていました。教授からも、「俺やお前みたいなのは社会不適合者だから、普通に働けるわけがない」と言われる始末(実際そうだと思う)。

その言葉に安心していたのか、「どうせこのままなんとなく行くやろ〜」みたいなよくわかんないテンションで、二年目半ばまで悠々自適、本能の赴くまま知的欲求を満たしていました。

 

ところが、現実は確実に距離を詰めてきていて、気がつけばすぐ後ろにまで迫っていました。

度々訊かれる言葉、「進路どうするの?」

 

「……」

焦る私。うろたえました。

 

単位は全部取ってたので、あとは修論をあげるだけ。だから、あえて修論を提出せずに一年間生き延びるのはどうだろう。とか、卒院はするけどフリーターとしてしばらくやってみようか。とか、考えていたわけです。

 

ただ、ここが私の弱いところだったな、と今になって痛切に感じるのですが、どうやら私は「社会的背景」が「安定」していないと不安で仕方ないみたいなんですね。

これまでの人生は、常に「学生」と言う背景(地位)があったから感じなかったんです。

留年やフリーターとして社会的地位が「空白」になってしまうことを、無意識化ですごく嫌ったようで(思えば大学もこんな感じで決めていた)。

 

要するに、一切合切投げ捨てて夢を追いかける、なんてこと、恥ずかしくてできなかったわけです。人生の後悔の一つです。

 

結局なんとなく、本当になんとなく、「就活するか…」と重い腰をあげることになりました。

 

文系院生、就活に喘ぐ

とは言うものの、その時(確か8月でした)まで全く就活や進路についての準備をしていなかった私。教員免許や学芸員資格も持ってないし、公務員試験なんかも受けたことありません。つまり、おおよその方向性として一般企業へ入るしかありませんでした。

 

進路相談に行き「え、今からですかwww?」みたいな感じで迎えられ、よく分からぬまま相談をし、企業を勧められ、説明会に行き…。と言う就活事情だったわけです。

 

ちなみに、文章を書くことに関してはそれなりに自信があったので、小論問題とか、志望動機なんかを書くのは容易かったです。相談員からも「直すところがない」と評価されてました。

 

ですが、現実はそう甘くはなく、ポツポツと応募してはバッチリ落とされるを繰り返します。

まぁ、全くやる気なかったですしね…。

めんどくさいよ〜。

楽器吹いて音楽のこと考えて、絵を描いてたいよ〜。

と思っていたわけです(最低)。

 

そんなある日、ある企業の説明会が学内であると言うことで、相談員に勧められました。「やった感出すため」に参加することを決める私。

 

 

文系院生、サシ説明会参加

参加者は、私だけでした。

 

「……」

広い会議室の隅っこで向かい合う私と担当者。

始まるマンツーマン説明会。

帰りたい私。

 

担当者も私だけで油断したのか、いろいろな話をして、それなりに盛り上がります。

そして放たれる一言。

「君、すごく感じ良いから面接受けに来ない?」

「……」

 

数日後、私は面接を受けに県外に出ていたのでした。

文系院生、面接突破

面接会場にいたのは、私ともう一人だけ。

大丈夫かよ…と思いながらも説明会と同じ担当者の面接を受ける私たち。

 

改めて始まる会社説明。

開始早々船をこぐもう一人。

空気を読んで担当者の注意を引きつける私。

 

終わる説明会(兼面接)。

「まぁ、君たちならいけると思うけど、次の面接受けてね」

「……」

 

あとはトントン拍子で最終面接 in 東京。

適当に終わらせて、楽器屋巡りをして帰った私ですが、

数日後には採用通知が届いていました。

 

なんで採用になったんですかね。

その業界では割と大きな会社で上場もしてたんですけど…。

ちなみに船こぎ君も受かってました。

 

 

正直に言うと、採用が決まった瞬間に私が思ったのは、

「捕まった…」

でした。

 

落としてくれれば、就職浪人としてまた一年間やっていけるのだけど。でも、空白の期間ができるのは怖い。

結局私は内定を受けることにしました。

 

「また大学行きたいから、そのための資金集め!」と自分に嘘をついて。

 

そして私は数多の社会人として世の中に放り出されるのです。

 

 

長くなりすぎましたね…。

まだ鬱になってない…。

 

次回は、ちゃんと鬱になります!

 

それでは、また。

お疲れ様でした。