のまどのまど

音楽や芸術について、気ままに書いたり描いたりする雑記ブログです。

吹奏楽と吹奏楽部について思ふ。

みなさん、こんにちは。

 

今日は自己紹介を一旦区切って、吹奏楽吹奏楽部に対するわたしの考えを少し書いてみたいと思います。

 

ちなみにわたしは、専門的な音楽教育を受けたことがない、ただのアマチュア演奏家です。ですので、普通に素人考えの経験論です。

 

でもまぁ、経験した立場からいろいろ考えたので、吹奏楽部に熱をあげてしまっている方に少し、足を止めてみてもらえたら嬉しいです。

 

吹奏楽部「≠」吹奏楽

いきなり剣呑な書き出しですが…。もしこれまでのわたしの記事を読んでくださった方がいたらなんとなくお分かりかもしれませんが、わたしは「吹奏楽部」があんまり好きではないです。

 

blanc-nomade.hatenadiary.com

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と言うか、白状するなら、嫌いです。

あ、吹奏楽は好きですよ。

 

中学時代から大学時代まで、どっぷり部活漬けの生活をしておいてなにを、と言う感じですが、正直吹奏楽部に対する違和感は中学時代からありました。

 

吹奏楽コンクールと金賞至上主義(あるいはダメ金)

幸か不幸か、わたしが所属した部活は全て地方大会落ちの残念団体だったので、苦しみは割と少ない方かもしれません。

ですが、毎年夏がくるのが嫌でいやで仕方なかったですね。

 

そう、全日本吹奏楽コンクールです。

と言うか、今「ぜんにほんす」まで入力したら出てきたんですが、Macちゃんが知ってるくらいなんですね…意外。

 

毎年、春頃に発表される課題曲に始まり、新入生を巻き込んでの自由曲選考、朝練の義務化、消える休日、素性の知れない(下手したら隣のおっさんレベル)の「講師」…。

 

思い出すだけでもげんなりしますね。やばたにえん(最近覚えた)。

みなさんは「夏休み」と聞いて何を思い浮かべますか?思い出しますか?

 

吹奏楽部員の脳内検索候補は多分、「コンクール」「涙」「汗」とかが上位に出てくるんじゃないですかね。どうですか?

 

ね!まったく楽しくないですよね。

現役から遠のいた今でも、あの時期もっと有意義に使えたはず、と言う思いが強いです。

 

いや、毎年コンクールが楽しみで仕方なかった方もいらっしゃるかも知れません。ですので、先述した通り、あくまでこれはわたしの経験論です。

 

「金賞」と言う「呪い」

わたしが現役でコンクール出ている頃から、少しづつ「吹奏楽部」と言う言葉や概念が世間一般に広まっていくようになりました。

 

多分一番の原因(諸悪の根源とも)は某番組の某「吹奏楽の旅」だと思います。

彼らのおかげで、「吹奏楽部」は少年少女たちの一夏の青春ドラマとして世間に消費されるようになりました。

 

つまり、「吹奏楽部」は「コンクール金賞を目指す団体」、のような語りがなされてしまったわけですね。

 

これはわたしの勝手な妄想なのかも知れませんが、コンクールって単なる活動の一つでしかないと思うんですよ。

普段、練習と本番と言う活動の一つ。「金賞」なんてものは、あくまでその結果の一つじゃないかなって。

 

なのに周りを見れば、「金賞」がまず最初にある。本来「良い演奏」が目指すもので、その評価のかたちとして「金賞」があるはずなのに、それが逆転して「金賞」を目指すことがとにかく優先されることに。

 

その結果、どうなるかと言うと、「金賞が取れないと意味がない」と言う思考が生まれます。果てには、金賞取っても次に進めなければ「ダメ金」である、とまで。

 

ここで考えて欲しいのですが、コンクールの結果発表で泣いている生徒がいたとします。と言うか、結果発表の会場の半分くらいはそうなんですが…。

この時、彼(彼女)の脳裏にはどんな思いが巡っているんでしょうか。

 

おそらく、いやほぼ間違いなく、「金賞」にまつわるものがほとんどだと思います。「金賞とれて嬉しい!」とか、「金賞とれなくて辛い!」みたいな。

 

ね、すごいでしょ。彼(彼女)の吹奏楽部での活動や努力の全ては「金賞」と言うものに捧げられてるんです。言い換えれば、金賞が取れなかった時点で、それは否定されるわけです。

 

わたしは中学一年生の時にこのことを思って、戦慄しました。「わたしがやっていたのって、音楽活動じゃないんだな」と。そして、今でもそう思っています。

 

吹奏楽部「=」吹奏楽であるための序曲

ちなみにこの記事を読み返してもらえればわかるんですが、「吹奏楽部」の活動を語る時って、「音楽」と言う言葉は別に必要ないんですね。

 

これが何を意味しているかって言うと、吹奏楽部でわたしたちがやっていたことは、別に吹奏楽部でなくてもできることなんです。

 

つまり、「何か目的のために競争する」と言う構図なんですが、要するにこれはスポーツ系の部活動にも当てはまるものです。

 

この構図から逃れられない限り、吹奏楽部は吹奏楽になれないし、ひいては「音楽」からも離れてしまうように思えます。

まずは、逆説的ですがコンクールから距離を取ることが「吹奏楽部」に新しい意味をもたらすのではないかな、と思っています。

 

 

少し極論に過ぎましたでしょうか。議論の飛躍もあったかと思います。

見る人が見れば、こめかみに青筋ものだと思います。

決して吹奏楽部を頑張っている人たちを否定するわけではないんです。

でも、人生の半分近くを「吹奏楽部」に捧げてしまった身としては、こう思わざるを得ず……。

 

 

実際のところみなさんは、コンクールに対してどんな考えをお持ちなんでしょうか。

楽しく、充実したものであったのなら、それに過ぎることはありません。

もしよかったら、教えてくださいね。

 

それでは、また。

お疲れ様でした。